「でも良かった!」


「え?」


「ううん!昼もさ俺作るな。」



そう言って千里はあたしが食べ終えた食器を洗った。



「ごちそうさま…」



あたしは誰にも聞こえないほどの小さな声で呟いた。


はずなのに……



「うん。今度はお前に『美味い』って
言ってもらえるように上手くなるよ!」




あたしに背を向けたままの千里が言う。



見えもしないのにあたしは
コクンと頷いて部屋に戻った。



部屋に戻って身支度をした。