「はぁ………どこ行っちゃったの?」



とあたしたちがいる教室の外で
そんな落胆する声が聞こえる。



「人気者は大変だね……」



とあたしはまるで他人事のように言った。



「別に人気者になりてぇ訳じゃねえよ。」



そう少しだけ冷たい声を出す千里。



やば……

あたしマズいこと言った?………よね…


「ごめん」


「は?なんで望未が謝んだよ!
お前悪くねえじゃん。」


そういってあたしの胸下まである
ストレートの長い髪がクシャクシャになるほど、
強く頭を撫でる千里。