「あの夜のこと覚えてる?」


突然、あの話題に触れてみた。




「うん。覚えてる」

「あの時はごめん。」


「いいよ。」

「でも嬉しかったよ。」






沈黙が流れる…










あの話題は触れちゃいけなかったかな……












…………!!!!











翔太楼くんが、私の手を優しく握ってきた。









「みっちゃんに出会えてよかった。」



この言葉より、嬉しい言葉はない。

瞬間的にそう思った



満面の笑顔がこぼれるのと一緒に涙もこぼれた





動物園のとき以来だった。翔太楼くんと手を繋ぐなんて





あの時とは違い、遠慮がちに握られた手




優しい温もり……