「あっ、それであの…」


「なぁに?」


「…棗様には、専属のメイドや執事はいないんですか?」




社長には横山さんと前川さんがいる。


だから息子の棗様にもいると思ってたんだけど…。




「それがいないのよねぇ。棗様本人がいらないって仰ってて……」




そうなのか…。

通りで私に付き添いをさせるわけだ。



専属がいれば、その必要はないもんね……。




「…花ちゃんはピッタリじゃない?」


「え?」


「棗様の専属メイドよぉ〜!歳も近いし、とってもお似合いだわぁ!」




きゃ〜っとテンション高めで私の肩をペシペシと叩く茜さん。


お、お似合い…ですか……!?