——「あらぁそうなの〜!なら棗様の付き添い、お願いするわねっ」




棗様がバイオリンのレッスンと英会話教室を受けている間、私は付き添いのことを茜さんに報告した。




「でも棗様がそんなことおっしゃるなんて珍しいわねぇ」


「…そうなんですか?」


「そうよぉ〜。棗様ってあまり女性と深く関わるのがお好きではないみたいよぉ…」




そ、そうなんだ…。


やっぱり関わってくる女性のほとんどが玉の輿狙ってたりするからかなぁ…。




「棗様って顔立ちも素敵でしょ〜?だからクラスの女の子にいつも言い寄られてるらしいの」




そうか。

棗様もまだ学生なんだっけ…。




「まあそれで苦手らしいの…。財ある男はモテるでしょ〜?」




なるほど…。

棗様にとって、そういうのは迷惑なのか…。