「…えと、それは…」
どうしよう。
私てっきり起こしてスケジュール言って引き上げられると思ってたから、茜さんにこの後の仕事聞いてない…。
つまり予定がさっぱり分からない。
…ここは素直に言おう。
「…すみません、分からないです…」
「は?」
「あ、茜さんに聞くの忘れてて…」
「…なら今日は俺に付き添え」
…え?
「つ、つき…えっ?」
驚いて尋ねると、不意に私の頭に腕が乗ってきた。
見上げると、しっかり服を着た棗様が少し微笑んで私を見ていた。
その時、大きく心臓が跳ねる。
「どうせ分からないんだったら今作ればいい。宮本にもそう言っておけ」
棗様の言葉に、私は頷くしかなかった。
というか、
…な、なんで私が棗様の付き添いを…?