「…え?ちょっ…んっ」
言うや否や。
再び降りてきた玲央くんの唇。
そのまま、当たり前みたいに私に重なった。
「んんっ」
ま…またぁ?
今度こそは抵抗を、と思ったけど…。
玲央くんは、私の両手首をしっかりと固定して。さらには自分の重みで私をしっかり捕えて離さない。
この細い体のどこにこんな力が…?
これが玲央くんの言う“男”ってやつ…って、待って?
「れ…玲央くんっ」
キスの途中。
なんとか言葉を発した私。
「“好きな子”って…」
さっき、玲央くんは言った。
「鈍感すぎる」と言われたばかりの私にだって、あの言い方とこの流れから察しはつく。
でも、ちゃんと確かめないと気が済まない。
「玲央くんの“好きな子”って…「マコちゃんだよ。」
即答した玲央くん。
超至近距離から私を見つめながら、続けた。
「ちっちゃいときからずっと。マコちゃんのことが大好きなんだ。」