ある日のなんてことない放課後の事だった。

部活を終え、楓と校門をくぐろうとした瞬間
ぐいっと左手を引かれ

「話しがあるんだ。」

と冬真くんが真剣な眼差しでこっちを見ている。

(えっ……)


冬真くんに話しかけられるなんて下手したら1年ぶりだ。


楓は何かを察知したのか

「じゃあ〜あたし先帰るねぇ!また明日☆」

そう言ってスタスタと歩いていってしまった。