私は冬真くんと話すことさえ出来なくなっていた。


中学生になると途端に‘恋愛話’が中心になってくる。

誰と誰が付き合っている

だとか

誰が好きなんだけど、相手は嫌いだ

とか…。


もちろん私もその話の噂の一人になっていて

冬真くんと仲いいよね?
から始まり
付き合ってるだとか付き合ってないだとか…

2人で話していると、皆がヒソヒソと私達を見てくる。

多分、冬真くんも同じ想いをしていたんじゃないかな?

私達は冷やかされるのが嫌で
どちらかともなく離れていった。


今思うと、こんなくだらない噂話なんて気にしなければよかったんだ。

大人の様でやっぱり子供だという確かな証拠だった。

私の後悔はこの時から少しずつ始まっていく。