「おっ邪魔っしま〜す!!」

元気良く挨拶をすると

優奈とそっくりなお母さんが出てきて

「いらっしゃい。どうぞあがって」

と優しく微笑まれた。

(素敵なお母さん……)

優奈がいつも優しくて、おしとやかな理由が一発で分かった。



玄関で靴を脱いでいると
リビングらしき所から優奈が走ってきて

「待ってたよん☆」

と私を出迎えてくれた。


そうして私達はさっそく
‘バレンタインのお菓子作り’
を始めた。

優奈はトリュフ

私はチョコチップクッキー

を作ることに決めていて

(冬真くん喜んでくれるといいな)

そんなことばかり考えながら
ニヤニヤしそうになる顔をなんとかおさえつつ
優奈のお母さんにも協力してもらい、私は生地作りまで順調に進めていた。