「ああ、その通りだ。だが、そこまでは、時間がないかもしれない」

「時間?」

「ああ。柳沢さんが言うには、ここんところ、シリウスのかけらの光が弱まってるらしいんだ」

えぇっ、あんなに綺麗に輝いてたのに、あれで弱まってるなんて、昔は相当輝いてたんだろうなぁ。

「それで…」

新谷さんは、腕を組んで、目線を落とす。
なんか、ちょっと淋しそうに見えた。