「何を言ってるんだっ!かけらを探せっ!探すんだっ!」

あんな小さな『シリウスのかけら』のかけらを探すなんて、大変そう。

「お言葉を返すようですが、そこまでの金は貰ってないんでね。まぁ、後は一人でやってくださいよ。おい、戻るぞ」

「へい」

男たちは薄情にも東郷一人を残して山を下りていく。

「…」

…淋しそうだね、高木。
だって、柳沢一族として今までずっと、守ってきた『シリウスのかけら』が、目の前で砕け散ったんだもんね…。