「何、それ」

なんで、私が高木なのよっ。

「いいじゃん。じゃ、加賀さんのも頼ませてあげるから」

どういう理屈よ?

「いい?時間がないから、頼むよ」

「はいはい」

「心を込めてね」

里乃が掌に乗せてるシリウスの上に私の手を重ねる。
そして、二人とも静かに目を閉じた。
あ、朝、高木にシリウスの力が無くなった後、柳沢一族がどうなるか聞きたかったのは、こういう事かも。