「いつまで寝てんのよぉ。もう七時半よ」

うそ?ちょっとのつもりが、一時間も寝てたんだ。着替えよっと。

「とうとう、最後だね」

首に下げたお守り袋を手の平に乗せて見つめながら里乃が淋し気に呟いた。

「そうだね」

ああ、私、頭ボサボサだ。
あ、もしや、さっき高木にこの頭見られた?
げぇ〜。

「お別れだね。新谷さんとも高木くんとも、加賀さんとも」

「うん…」