扉の先には階段があり、地下へと続いていた。
……クソ。
地下があるなんて…。
階段を降りたところには2つ、扉が並んでいてまず龍翔は手前側の扉を蹴破った。
「莉々香っ!!」
龍翔が中に入り、僕も中に入るけど……。
そこに、莉々香ちゃんはいなかった。
龍翔が盛大に舌打ちをする。
この部屋には女の人がソファーに座っていて、その傍に男が数人いるだけだった。
この女……誰だよ。
直ぐにこの部屋から出ていこうと、身をひるがえしたとき……。
「待って!」
女が声を出した。
女はの方を向くと…女はそっと、僕たちの方を向いていた。
「み、美奈!!何言ってるんだ!?」
「あなたは黙って。あなた達……莉々香ちゃんを助けに来たの?」
この女……莉々香ちゃんの事を知っている。
「そうだ。莉々香はどこにいる?」
「隣の部屋にいるわ…。総長の…或斗と2人きりで。」
……毒牙の総長と二人きり?
この言葉で龍翔と咲哉さんが本気でキレたのが分かった。
「……ぶっ殺す。」
龍翔はそう叫び、周りにいる男を殴っていく。
「やめなさいッ!!!」