「先輩、コーヒーでいいですか?」

相澤はそう言って、尾形にコーヒーを渡した。

「あっ、悪いな。いくらだった?」

「私の奢りですよ。」

「いや、悪いから………」

尾形は相澤に、500円渡した。

「俺の奢りで。」

「えっ、わるいですよ。

「いいから……さてと。」

尾形はコーヒーを飲み干し、ベンチから立ち上がった。

「あっ、ちょっと、待ってくださいよぉ。」

相澤もコーヒーを急いで飲み、後を追い掛けた。