「D・マシェリエス。お前は今回の事件……いや、12年前の事件と関わっているな?」

柏木は慎重に聞いた。

「クックックッ……何も。……私とは無関係ですよ。」

「こっちは全てわかってんだ。正直に言え。」

「何も知らない私が、何を言えばいいのですか?」

笑いながら答えるマシェリエスに、柏木もあきれ、ため息を吐いた。

「……左手を確かめろ。時間の無駄だ。」

柏木がそう言うと、1人の捜査員が、マシェリエスの体を覆っている布を取った。