講義が終わって、譲とは大学のカフェで待ち合わせることになった。



いつも同じ席で待ち合わせて、


だいたいいつもわたしの方がおわるのがはやくて


譲がだいたいどれくらいで来るのかもわかっていた。



「ごめんごめん、待ったね。」



「平気よ。もう譲がどれくらいで来るかなんてだいたいわかるもの。」



譲は悪かったよ、といってはにかむように笑った。


「千樫から聞いたよ、花見行くんだって?」



「譲もいくんでしょう?」


「いや千樫からもそう言われたんだけどさ、カップル2人でいってくればいいじゃないか。」



「どうしたの、急に。 いつもはまったくそんなこと言わないのに」


そういってわたしも笑う。


譲がわたしと千樫に気をつかうなんて可笑しいの。