「おつかれさん!!!」

恰幅のいい店長が満面笑みで近づいてきた。


「安達さんのおかげで何とかやり過ごしたよ
チーフも感謝していたよ」

そうだろう
だって私 間違いなく他のパートの三倍
働いたしね・・・・・・・


「料理の手際もいいし 丁寧だし
あのチーフが人を褒めるなんて珍しいんだぞ」


「はぁ・・・・」


「安達さん 内定はもらったのか?」


「いえ・・・なかなかうまくいかなくて」


「そうだろうな~」


「え?」


「あ いやいや 失礼失礼!!」

ガハハ~~~と笑ってごまかす店長


思わず小さく舌打ちした。


「どうだい ここのバイトも長いしさ
俺 推薦するから 受けてみないか」


大学生のバイト登用制度があることは知ってたけど
店長推薦がないと無理らしかった。


「推薦はするけど 後は 安達さん次第だな」


それが難しいんだって・・・・・
それでもここは 大手

それに 先に正也が決まっている。


「よろしくお願いします!!」と頭をさげた。