廊下を歩くと話しかけられる。


「きーさらちゃん♪今夜3万でどう?」


少々…いや結構派手な男に。


私はそれをスルーして歩く。


派手な男は怒ったのかイライラしている。


「顔が整ってるからって調子にのってんじゃねえぞ?


お前淫乱でウリしてるんだろ?


3万だぞ?


今夜抱かせろや」


私はスルーして教室に入る。


派手男は去って行った。


…失礼だが派手男と名付けさせてもらった。


教室に入るとみんながこっちを見る。


視線が痛い。


ヒソヒソ話が始まる。


「あの悪女、昨日も体売ったんだって!」


「うわぁ、流星様可哀想。てか妹の彼氏誘惑して奪ってんじゃねーよ」


自分の席に向かう。


座ると周りからゴミがとんでくる。


下を向いていると、


「あの悪魔なきそー!」


「ざまぁ‼︎もっと苦しめ‼︎」


泣きそうにはなってない。
だって、


どうでもいいもん。


下を向いていたのは演技。


ま、誰も助けてくれないけど。


私は中宮綺沙良。


みんなから悪女とか、悪魔って呼ばれてる。


私はこの街、いやこの国で一番有名な全国一強い暴走族“零”の総長の彼女だ。


その暴走族の総長が橋下流星。


流星は顔良し、頭よし、性格は冷たいだが、女には手をださない。


そのせいでモッテモテなのだ。
そしてみんなが言っていた“妹の彼氏を奪うな”だが、実際は奪ってない。


しかも誘惑もしていない。


出会いはナンパから流星に助けてもらったとき。


だんだん仲良くなり族の倉庫までいって他の幹部達とも仲良くなっていった。


すると妹が流星にまとわりつくようになり、流星は私の妹だからと手が出せず(女には手を出さないが綺沙良を傷つけたらキレる)そのままだった。


そしたら勘違いしたやつらが妹と流星が付き合ってるという噂を流し、流星と私が付き合ってると公開すると、誤った噂がながれていった。


そもそも妹の性格が最悪だ。


私の妹、中宮姫陸。


ふわふわのツインテールの髪。


茶色に染めた髪。


若干たれたまん丸な目。


ぷるんぷるんもしくはぶるんぶるんな唇。


ぶりっ子。


でも男にはもてている。


友達もいる。
奪ったっていう噂だって、


「姫陸のぉ…彼氏ぃ…を…ヒック


お姉ちゃんがぁ…奪ったの…ヒック」


とかいいながら友達に相談したとか。


でも流星がいるから大丈夫‼︎


…とか最近言えなくなっている。


家に帰れば雑用。


昔からだけど、親は姫陸しか見ない。


私は虐待、育児放棄だ。


倉庫に行っても流星は目を合わせてくれない。


しかも姫陸と手を繋いでいる。


私の居場所はなくなったのかな?
そして最近では妹のセフレに抱かれる。


抱かれるじゃない…犯される。


いつも体を殴られる。


抵抗しても抵抗しても犯される。


こっちは本気の抵抗だから包丁とかを使ったりする。


でも奪われる。


しかも顔を殴らないから普通にしていたらばれない。


そして私が犯される時決まって妹は手作りケーキをもって倉庫に行く。


私は穢れる。


処女なんてとっくに捨てた。


妹のセフレには、


「お前不感症じゃん!てめぇはオナホだな」


「歩くオナホだぁ!」


と、ゲラゲラ笑われる。


そして殴られ何回も犯される。
そのうち放課後になった。


どんだけ考え事してたんだろ。


ボーっと帰っていたら、


「お姉ちゃん‼︎今日もぉおねがいねぇ?」


「…。」


「じゃあねぇ〜」


もうやだ。


こんな自分嫌いだ。


最低な妹。


私の全部を奪って行く。


【お姫様】と【悪女】。


私とあの子を比べないで。


もう…やだょぉ…。