「で?どっち行くか決めたか?」




「えっと・・・。遊園地も行きたいけど、水族館も行きたいなー。
決めていなかったよー!」



「ちゃんと決めておけよ?・・・ほら」




「うん!」




 朝太の出した手の上に、自分の手を乗せる。




 そして、指を絡める。




「恋人つなぎ初めてー」




「感心してねぇで早く決めろよ。高校は駅から近いんだから、着いちまうぞ」




「はーい!」




 あーん。迷うよぉ。




「そういえば、理想のデート聞かれた時も考えていなくて、テキトーに答えたんだっけな。
・・・まさか実現するなんてな。さすがの俺も想像していなかったぜ」




「そうだねぇ・・・」




「学習能力ねぇな。もう1回言うぞ。感心してねぇで、早く決めろ!」