あたしは恐る恐る顔をあげて
歩いた。


「やっと上げてくれた」



そう言った蓮は優しく微笑む。

その蓮の笑顔はすごく可愛かった。



2人でいる時間はあっという間で
蓮の家に着いた。

夏休み以来来てない蓮の家。


そんなに時はたっていないけど、
懐かしさが感じられた。



「入って?」


蓮はドアを開けて、あたしを誘導
してくれた。


「あ、うん。ありがとう」


そう言って玄関に一歩踏み入れた。

この前とは全く変わっていない蓮の家の
中だ。


あたしは「おじゃましまーす」と言って
靴を揃えて入った。


「親とか誰もいねーから言わなくていいって」


「いや・・・でも、一応人の家だし・・・ね?」


「ちゃんとしてんね?凛花は・・・」


「そうかな?・・・普通だと思うけど」