あの電話があったあと、私は必死になってダンボールへと物を投げ込んだ。
中学生のときのアルバムなんてどうでもよくなっていた。
でも不思議。
全部の荷物をダンボールに入れた部屋、床に1つだけ、放置されたアルバム。人間ってすごい、あとで見ようと思ってさえいれば残しているんだ。


そっとアルバムを手に取る、鮮やかに映し出された当時の私たち。
アルバムって残酷なまでにそのまま。
それ以上に甘酸っぱい。
シロップと砂糖、ハチミツをかけたくなるくらい。
それくらい甘酸っぱい。