中学生の時のアルバム。
引越しの準備をしている最中見つけた。
何年ぶりかな、アルバム開くのなんて・・・アルバムもらったのも数年前だから仕方ないのかもね。
アルバムを開こうとしたその瞬間、ケータイが鳴った。
掛けてきた主は、引越し屋を経営し、今回の引越しに関してもお世話になっている麻子だ。
「もしもしー」
「麻子だけどさ、今大丈夫?」
「まぁ大丈夫だよ」
「荷物運ぶ日なんだけど・・・来週の月曜日の予定だったじゃん?」
「うん」
「明日になっちゃった」
電話越しの麻子は多分きっと苦笑いしているのだろう。
だとしたら一緒だ。私も苦笑いしているのだから。
「あー・・・・そうなんだ。こっちは全然大丈夫だもん、
明日でもいいよ」
「ありがとね未央ー・・・・っとごめん、キャッチ入っちゃったから切るね」
「はーい、お仕事がんばってね」

そして部屋を見回す。
ダンボールだらけじゃない、かといって片付いてるわけじゃない。
今からでも使えますよ、とでも言うように家具たちがそのままの姿でそこにある。
簡単に言えば、片付いていないし全然大丈夫でもない。