「加賀ちゃんー,俺お兄さん紹介してよー!」


「え?何で」


「いいからいいからー!」


ぐいぐいと私をみんなの前まで引っ張る双葉。


じゃあ,とりあえず。


「えーと,兄の加賀零夜。大学生」


みんなの前でそう言うと,皆は目を見開いた。


「え,彼氏じゃなかったの?」


「てっきり彼氏かと思ってたよ~」


「俺も」


「…なんで皆して彼氏だって思うわけ」


「そりゃ~あの放課後皆見てたからね~」