「そうなんだ~」


へにゃっとした笑顔に戻る涼。


なんだかあの笑顔を見てると心臓に悪い気がする。


「なんだ,友達か?」


バシャバシャと零夜が海に入ってくる。


「そ。前話したじゃない」


「あー,あの『個性の塊』って奴らね」


「えー?加賀ちゃんそんな事言ったのー?」


「だってそうじゃない」


「そうだけどさー!」


むう,と双葉は頬を膨らませたが,何かを思い出したかのように顔を上げた。