美弥の、こんなに大きく開いた口は、初めて見た。


「……なにそれ。夢見る夢子ちゃんの捏造ストーリー?」

「失礼なこと言わないでよ」

「……え?…ちょっと、理解できない」

「…だよね。理解できないのは私も同じなんだけど」


大志さんと運命的な再会を果たした、その週の日曜日。
居てもたってもいられなくなった私は、ことの詳細を相談するために美弥と近場のイタリアンランチに出かけていた。