横から入ったその返答に、私の出かかった言葉は喉の奥に引っ込んだ。なぜなら、その声のトーンがどこか追撃を許さないような雰囲気を乗せていたから。
真さんは訝しげな表情をさらに深めたけれど、大志さんの次の言葉を待っている。

すると、次の瞬間、信じられない言葉が大志さんの口からこぼれ出した。


「信じてもらえないかもしれないけど、俺、明季ちゃんのことずっと覚えてた。できたらもう一度どこかで会えないかなって。なんでだろうな、自分でもわからないけれど」


それって、どういう意味?どこからが冗談?どこまでが本気?
どこかの魔法にかけられたように私の思考はショートして、上手な返しが思いつかない。