宿題をとっとと終わらすべく、梓の提案通りあたしは図書室に向かった。


暑くて、学校までの短い道のりを歩くだけで体力がなくなる。


手には重たい課題を抱えているから、尚更だ。


あたし達は、学校の図書室で待ち合わせをしていたので、クーラーを求めるように図書室に滑り込んだ。


学校の廊下も蒸し暑く、図書室に入った瞬間ヒンヤリと生き返る。


図書室の並べられた長机を覗き込むと、既に到着して課題を開いていた梓が片手を上げた。


「早かったんだね」


言いながら梓の前に腰かけると、梓は苦笑いして肩をすくめた。


「外のあまりの暑さに気づいたら小走りになってた」


「思うことはみんな一緒だね」


あたしは梓の言葉にクククと笑う。


「はい。これ」


早速、梓がカバンの中からプリントを取り出しあたしの前に差し出した。