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「しょうちゃんがいる!」
気づいたら朝で、俺は駆け寄ってきた寧々に揺り起こされて意識を取り戻した。
「起きて、ねぇ起きてー」
「……」
いつもと違う天井が目に入る。
ぼーっと霞がかった頭で状況を理解しようとしても、処理が追いつかない。
キッチンでコーヒーを準備しているエリカの後ろ姿が目に入った瞬間、記憶が走馬灯のように蘇って、俺は呻きながら目を閉じた。
「あれ、しょうちゃん?」
また俺が眠ってしまったと思った寧々が、身体を揺らしてくる。
中途半端に手を出して、しかもこんな場所で眠り泊まってしまった。
正直、エリカにどんな顔して会えばいいのかわからない。
「寧々ー、そんなの放っておいてこっちでご飯食べよー」
「……!」
余りにもあっけらかんとしているエリカの様子に、俺は耳を疑う。
こっちは照れてどう反応したらいいかわからないでいるのに、どういうことだ。
そう思ったら、一人であたふたしていた自分が何だかバカらしく思えてくる。
むくっと起き上がった俺を視界に捉えたエリカは、眉をひそめながらこちらを見つめていた。
「…あれ、なんで俺こんなに前はだけてんだ?」