「……は、ぁ」
熱に溺れたエリカの瞳を見つめながら顔を近づければ、再び二人の熱い吐息が混ざり合う。
それは紛れもない、本物の感触。
俺は無意識に夢だと思い込むことで、迫りくる罪悪感から逃れようとしていた。
期待と躊躇が、頭の中でせめぎ合う。
もしかしたら、このまま俺のものに出来るかもしれない。
でも身体だけ手に入れて苦しんだあの日々を、繰り返すようなことはしたくない。
どうしたらいいのかわからないのに、俺の指先に素直な反応を見せるエリカが愛しくて、繋がりたいという気持ちを抑えることが出来なくなっていく。
俺はたまらずエリカの内腿まで手を伸ばし、ゆっくりと足を押し開いた。
思わず服越しに昂ぶりを押し当ててしまった瞬間、エリカの目は見開かれ、顔が羞恥でますます赤みを帯びていく。
それがどうしようもないほど可愛くて、俺はまたエリカに唇を近づけた。
シャツを掴む手が、強くなった気がする。
今までされるがままだったエリカが、引き寄せられるように、俺に向かって唇を差し出してきた。
「……っ」
それを了承だと受け取った俺は、貪るようにキスを深めていく。
もう、どうにでもなれと思い始めたその時―――。