頬に柔らかいものが触れて、意識がだんだん浮上していく。 もしかしたら全部夢で、目を覚ました時俺は絶望するかもしれない。 隣にあいつがいない現実を、一生嘆くかもしれない。 伸ばした指先に触れるものが何もなかったら。 ―――俺はまた、悪夢にうなされ続けるんだろうか。