申し訳なさそうにうつむく。



別に、そんなことが理由でもなかった。

ただ、もう自分の想いを留めておくことが辛くて。



その姿を見下ろせば、切ない気持ちはよけいに溢れてくるから。



やめた方がいいんだ。

やっぱりこれ以上一緒にいたら、オレは…。



「……もう、来るなよ」



精一杯に出した言葉。

本当は、伝えたいこととは違ってるのに。



言ってはいけない言葉が
多すぎて。

止めなければいけない想いが
大きすぎて。



オレはそのまま音楽室をあとにした。