だが、ここを進まなければ玄関にも出れない。


仕方なく、足を進め階段を下りた廊下からリビングを覗いた。


俺「」


俺は無言でその場を離れ、玄関から家をでた。


親とはもうずいぶん話もしていない。


リビングの上の食事は、両親の分、弟の分。


それだけだった。


たぶんもう俺を家族の一員として認めてくれたいないのだと思う。


不登校でろくに学校もいかず、親にも顔を合わせない。


そりゃ、そうなってもおかしくないのだろうな。


いきなり憂鬱な気持ちになってしまったが、見上げるとそれとは逆に青々しい空が澄み渡っている。


??「拓哉ーー!」


後ろから可愛らしい女性の声に呼ばれた。


振り返ると、そこには背中まで伸びるしなやかな髪に、おそらくほとんどの男子が魅力的だと思う体系をする女性が歩いてきた。


朝電話をかけてきた幼なじみの由紀である。