「........皆が死ぬ気で戦っているのに....俺........」





「平助........私も同じだよ。」




「....え?」





「皆が一所懸命に戦っている中で怪我人の救護........毎日皆の無事を祈りながら待っているの。」




「八重....」




「ふふふ。平助が運ばれて来た時なんて私の心の蔵が止まったわよ!」





「........ごめん」





「はぁ....。私はね、平助が撃たれた時に今の平助よりも不安な人達が沢山いたと思うよ。」




 
「....なんで?....」


 

「平助が撃たれた瞬間を見ていた人達は平助が無事なのかが分からないまま夜まで戦っていたからに決まっているでしょう!」







「....そ....うか。」




その時の平助の口元は緩んでいた。