「…………え?」
普通の鬼ごっこじゃないって……何?
鬼ごっこに普通も普通じゃないもあるの?
「普通の鬼ごっこだったら、鬼は一人だよね?それで、鬼に捕まったら終わりだよね?」
「……う、うん」
青の真剣な声に朝ごはんを食べる手をいつの間にか止めて青をジッと見据えて青の言葉を聞いた。
「でも、この学園の鬼ごっこの鬼はSクラス以外の生徒全員。わかる、A~Fクラスが全員鬼ってこと」
え、待って……。
6クラスに何人いるかなんて知らないけどそれってSクラス不利じゃない?
「なんで……そんな不利な事……」
「不利、なんで……?」
何言ってんの……この男?
不利、なんで?って頭を横に傾げるのさ。
「Sクラスは、地位、頭脳、運動能力、……んーもろもろの審査をクリアしてるから問題ないよ。パートナーをどれだけカバー出来るかもVIPって呼ばれてる生徒は試されてるからね」
あぁ、てことは……この鬼ごっこはまさか……Sクラスへの鬱憤を晴らすための行事なんじゃないのかな?