更衣室の扉を開いて出るとやっぱり、一番最初に豹が柊花に抱きついてくる。
そして、豹を怖がって憂が豹から逃げるように佐藤くんの後ろに隠れる。



なんかもう、これはお決まりだね。



「……あ……」



壁に寄りかかってる青が視界に入った。
なんで、いるんだろ?



「芹那ちゃん、帰ろ?」



「……あ、うん……帰る?」



柊花と憂にてを振ると全員寮への帰り道が違うらしくて、結局バラバラだった。



「…………」




でも、まさか……青が待ってるとは思わなかったな。
声聞こえなかったし。



校舎内から出るとやっぱり、学園敷地内だったとしても目が奪われるほど綺麗だった。
なんか、外に出ると外国を歩いてるみたいな不思議な感じ……。




「……ねぇ、芹那ちゃん?明日のことあの二人から聞いた?」




寮に向かってアスファルトの上を歩いていると今まで黙っていた青がいきなり声を発した。
あの二人って……柊花と憂?




「鬼ごっこするって聞いたよ?」




「明日は、お願いだから俺の側から離れないでね?」




「……え、あ……うん」




なんで、青はそんな辛いそうな顔をしてるの?
たかが、鬼ごっこなのに……。
何か、あったみたいな……そんな顔だ。