「早く出よ。どうせ外であいつら待ってる」
「「きゃー、青様!!私どうかな?」」
「「と、桃也様!!ど、どうですか?」」
「「豹様!!どうかな?」」
だろうね……声が聞こえてくるし。
あいつらは、アイドルかよ。
「……俺が待ってるの芹那ちゃんだから」
「ごめんね、憂以外に萌えないから俺」
「柊花以外興味あらへん」
奴らの返答まで聞こえてきて、部屋の中に残っていた女子にやっぱり睨まれた。
豹はそういうと、思ってたけど……佐藤くんが意外。
なんかもっと、オブラートに包んで女子を拒むかと思った。
顔が赤い憂と顔を歪めてる柊花を先に歩かせてその後ろを着いていく。
「柊花ーーーーーーー!!」
扉を開けると思った通り豹が飛んできた。
柊花を先に歩かせて良かった。
「憂、また泣いたの?そろそろ、慣れてあげてくれよ、な?でも、可愛いよ」
ドレスの憂が転ばないようにすかさず手を握って憂に甘い言葉を言う佐藤くん。
うん、やっぱり二人を前にしてよかった。
前を歩かせていた二人はパートナーである男子たちに連れていかれて私の前には一本道が出来て、その先には青がいた。
「……やっぱり、ピッタリだったね芹那ちゃん」
そう言って一歩ずつ近付いてくる青。
私は、何故か一歩ずつ後ろに下がっていた。
「……えっ!?うわわわ!!」
後ろから思いっきり押されて後ろに下がっていた私の体は前のめりになる。