前の女子たちについで仰々しい扉の中に入って足が止まってしまった。



「……うわっ!?せ、芹那ちゃん……?」




私がいきなり止まったせいで私の後ろに張り付いていた憂が私の背中にぶつかる。




「……ちょっと、芹那?」



不機嫌な柊花はさらに不機嫌で……。



「……な、なにこれ……?」




「柊花様、こちらへ。お召し替えを」



「……ん」




柊花の前に一人の女性が来て柊花に深々と頭を下げると柊花の手を引いて席が決まっているらしくそこまで向かっていく。



え……、柊花って何者?




「……あっ、柊花ちゃんはVIP生徒だよ!!」




「……え!?柊花が……あの、どなたですか?」




私の前には二人の女性が現れた。




「憂様、行きましょう。桃也様に言われておりますので。お召し替え物はお持ちですよね?」




「…………」




「……う、憂?」




私の後ろから出てこようとしない憂。
これ、どうすんだろう……?




「……憂様、失礼致しますね」