「杜川って言うより俺たちの兄貴にだろ?青、お前も逆らえるなんて思うなよ。俺たちの人生兄貴の手の中だ。昔の女なんか今すぐ忘れろ」
「貴方には関係の無い事だ」
”昔の女”……?
青のこんな無表情な顔初めて見た……。
「あんなお兄ちゃんはお前のこと心配して……」
「そんな心配いりません」
青の態度と言葉に頭を掻く千嘉さん。
青、なんか家族に線引きしてる気がするのは私だけ?
「あぁ、話逸れたけど今日からこの子は俺のパートナーってことだ」
「嘘やろ……柊花!!なぁ!!」
青と桃也に抑えられながら柊花に叫ぶ豹。
私は後ろに隠れている憂の頭を撫でながら下を向いている柊花の顔をずっと見ていた。
柊花は本当にそれでいいの??
「もう決めたことだから。豹、新しいパートナーとも仲良くね。行きます」
「はいよ。あぁ、イケメン君のパートナー俺のだから優しくね~」
豹の前で見せつけるように柊花をお姫様抱っこして階段を上っていく千嘉さん。
柊花の言葉が刺さった豹はその場で崩れ落ちていく。
「柊花はそないな簡単に他の男の元へ行けるんか……。俺のこと捨てれるんやな。何が、新しいパートナーと仲良くや……」
「豹……」