黎兎の言葉に皆が考え込む。 「黎奈は俺たちの族の文字は読めたの?」 「読めたよ」 「だったら黎兎の言うことが本当かもしれないね」 本に目を通しながらポツリと言う瑠雲。 「そうだな」 雷も納得したみたいだ。 他の皆も、黎兎の言葉が正しいと思ったのか何も言わない。