お店の中とは思えないぐらいの
静かな個室へ二人は移動した。

「何であたし達なんだろう?」

奈美は不思議そうに言った。

「実はね…」

寺田さんに話したこと
全てを奈美に話した。

「…だからね、さっきの
自由時間に二人で
話してたとき、
これはあたしが
咲にした事だって、
仕方ないんだって、
思ったし、素直に
甘えたりできないから
うらやましいって思った。」

大切だからこそ
本当の事を話した。
大切だからこそ
嫌われてもいいって思った。