ゆず&しょうSide

「あの2人よかったね!」

派手な化粧もとれるぐらい
号泣してるゆず。しょうは
そんな姿を見て何も言わず
手を握った。

「あのさぁ、もしかしたら
なんだけどね?昔、泣いてた
男の子に手を握ってあげた
ことがあって、この前も
図書館にその子に似た
男の子がいて…」

続き、何を言うかわかって
いるのか、それとも照れ隠し
なのかしょうはゆずを抱き
しめた。

「気付くの遅ぇ。名前なんて
言うの?」

ずっと気になってた
君だけを思って毎日を
過ごした
俺の手に触れた君の手の
ぬくもりはずっと変わらず
残っていて手を降って走って
行った影を忘れた事なんて
なくてそれだけ信じていた。

「あたしはゆず。しょう君
の泣いてる顔が頭から離れ
ないの。ねぇ、笑って?」

ゆずが俺の名前を知っていた
事なんて今は考える余裕もない。


誰かに愛される喜びを
知ったのだから。