それから女子たちはみんな好きな人の会話をしながら境内でお守りを買ったり、おみくじをしたり。


男子の方はあまり興味がないのか、それとも女子の前だから恥ずかしがっているのか、みんな境内の端っこの方で女子の様子を眺めているだけだった。


「ねぇ未玲、お守り買おうよ!」


「うん、そうだね」


せっかくここまで来たんだし、お土産にもなるし。


あたしはそう思い、万結の後についてお守り売り場へと向かった。


「さすがに多いねぇ」


万結がズラリと並んでいる女子生徒たちを見て、目を丸くする。


「みんな恋してるんだね」


「未玲だってしてるじゃん。海都君に」


「またそういうこと言うんだから」