「あれ~?哉太君。
なにマジになっちゃってるわけぇ~?」
「だから、その手を離せって言ってるだろっ!!」
哉太が叫べば叫ぶほど、気味悪い集団はこの状況を楽しんでいるかのように思えた。
「そうめくじら立てずにお話しようよ。あと30分の辛抱なんだしさ」
あと30分と言うと、哉太の種目が始まる。
開会式には、出なくても問題ないけど。種目別になるとそうはいかない。
それに、哉太がこの大会に出場できなければ、私の今までの努力は水の泡なのだ。
冗談じゃないっ!!!!
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