嫌な予感がするのは、先日あかりさんから色々と聞いていたからかもしれない。 『その先輩も、今度の大会に出場するみたいで――』 彼女の揺れた瞳が印象的だった。 「哉太…」 心配と不安から、手汗をかいている拳をさらに握りしめ力を込めた。