まだそれ、言うか!


そう言ってやりたいけど、もうここまで来たらもっとストレートに伝えなきゃ。


そう思って、


私も真面目な表情を作った。


さっきまでのやり取りが嘘のよう。

心拍数が、急に上がるのを感じた。




「ほんとのほんと、英知くんが好き。可愛い顔をして口が悪いとこもあるけど、やっぱり英知が大好きなのっ……!」


「……口悪いは余計」



そうやって、告白をしてるのに雰囲気を壊そうとするようなことを言う。



「でも、浅野さんの気持ちは分かったよ……さっきはごめんね。」



そう言って、申し訳なさそうに謝る英知くん。



「告白のことだけど、……ボクやっぱり二谷さんが好きなんだ、だから、ごめん。」



───ごめん。



この言葉を聞いて、思わず泣きそうになった。


唇が震える……。