掃除が終わった後、私はあかねにこの事を報告した。
あかねは、驚いたようだけどすぐに笑って、後で話を聞かせてねと言った。
「ごめん、あかね。明日は一緒に帰ろ」
「ううん、穂乃花がんばって!ファイト!」
そうガッツポーズをくれたあかね。
本当は怖いの。
だって、英知くんはあかねのことが好きで、私のことは好きじゃないから。
脇役は、主人公にはなれないのかもしれないけど、自分なりのストーリーだってきっとあるはずだから。
手探りでも、見つけてみたいの。
───……
「英知くん……、話って何?」
私と英知くんは、場所を変えて近くの小さな公園に来ていた。
学校の近くにあるけれど、意外と生徒はあまり立ち寄らないみたいで私と英知くんの2人だけの空間になった。
ベンチで2人きり…
カップルだったら、最高に幸せだろうに。