そんな風に半ば開き直った気持ちで、英知くんを見たら、当の本人は困ったように私を見つめていた。
───ズキンッ、
また、心が痛んだ。
私には、望みがないのかな。
授業が始まっても、英知くんの表情が頭から離れなかった。
「………はあ」
「おわっ……、どうしたんだ?」
HRが終わり、私は箒の枝を持ちながらため息をついてると同じく掃除当番の木野くんがびっくりしたように声を掛けてきた。
あかねが木野くんと話すようになってから、その流れからか私も時々話すようになったのだ。
ほんと、くっついちゃえばいいのにな。
「掃除だるいからってため息つくなよ、な?」
そう明るく言う木野くんは、ほんと爽やか。