「で、誰?」
「……、聞いたら責任とってくれるの?」
「……?」
もう、英語のノートの内容なんて、頭には入ってこないだろう。
書きかけのノートを閉じて、英知くんを見つめた。
「……英知くん、だよ」
「………は?」
意地悪な表情が崩れて驚き顔に変わった。
その瞬間に、チャイムが鳴った。
……、なんというタイミングだろう。
「……ノートありがと。」
「……。」
無言で、ノートを受け取る彼。
きっと、私の顔は真っ赤なのだろう。
自分でも、分かるくらい熱いから。
英知くんはどんな顔してるだろう……、
迷惑だったかもしれない、
けど、煽った英知くんがいけないんだから。